ECO BBS - 水滸伝その26

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水滸伝その26

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水滸伝その26

74. 鄭天寿(ていてんじゅ)
清風山の元三頭目。梁山泊席次七十四位、地異星を司る。異名は白面郎君。銀細工師の出身で、色白く端正な顔立ちを持つ。清風山時代は燕順、王英と共に宋江を救い、その縁で梁山泊へ合流した。歩軍将校として地味ながらも堅実に軍務をこなしたが、方臘討伐の宣州攻めにおいて、城上から投げ落とされた巨大な磨盤(石臼)の下敷きとなり、その美しい容貌を留める間もなく無念の最期を遂げた。

75. 陶宗旺(とうそうおう)
梁山泊唯一の農民出身。席次七十五位、地猛星を司る。異名は九尾亀。飲馬川の山賊を経て、怪力で鉄鍬を振るう武芸と、築城・土木の才を認められ入山。梁山泊の防衛線を築き上げたインフラの功労者である。方臘討伐の緒戦・潤州にて、乱戦の中で敵の馬に踏みつけられ戦死。百八星の中で最初の戦死者となるという、あまりに早く過酷な「影」の幕切れとなった。

76. 宋清(そうせい)
総帥・宋江の実弟。席次七十六位、地俊星を司る。異名は鉄扇子。兄の逃亡中も故郷で老父を支え続け、後に一族で入山。梁山泊では全軍の宴会差配という、豪傑たちの和を保つ重責を担った。多くの戦友や兄までもが非業の死を遂げる中、彼は戦後、朝廷の官職を辞して故郷へ戻る。農耕に励み、家名を存続させて畳の上で大往生を遂げるという、梁山泊随一の「光」の余生を歩んだ。

銀細工師の繊細な技を持ちながら石に潰された鄭天寿、堅牢な城を築きながら真っ先に散った陶宗旺。彼ら技術者の非情な結末に対し、血縁という「縁」によって唯一平穏を掴んだ宋清。この三名の対比もまた、梁山泊という組織の残酷さと救いを象徴していると言えるでしょう。